チャーリー・ミンガスはコンポーザーとしてきわめて優れた人だったし
自作の実現のためにメンバーに対して率直にものを言って要求した。
メンバーたちは内心はどうあれ、結果的に音楽的に鍛えられた。
本アルバムの主人公ブッカー・アーヴィン もその一人だ。
1955年アーニー・フィールズのR&Bバンドでプロ入りした後、1958年に
ニューヨークに進出しホレス・パーランらの引きでミンガス・グループに
参加し、1962年まで過ごしている。
エリック・ドルフィーやテッド・カーソンとフロントを担っていた頃に
同僚ダニー・リッチモンドも誘って録音した初リーダー作が本アルバムである。
テキサス・テナーの系譜に連なる黒くタフなテナー・スタイルである。
ジョン・コルトレーンの影響もあるが、アドリブはもっとメロディックだ。
それも独特のエモーショナルな語り口。
重厚なランニング・ベースのイントロで始まる1曲目は
チャーリー・ミンガスを連想させる。
なぜかズート・シムズも参加していて、やけに黒いプレイを聴かせる。
トミー・フラナガン(トミフラ)までもが異様に黒い。
考えてみたらトミフラはミンガス・シンパだ。
トミー・タレンタインもミンガスOBだった。
ブッカー・アーヴィン はしばらく後にホレス・パーランと
『プレイハウス・フォー』を結成する。
The Book Cooks/ブッカー・アーヴィン 視聴有
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